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【茶葉】ブレンドの目的 [茶葉]

#蒲南茶荘がお届けする茶葉の具体的な特徴、
# ブレンドするメリット
#は具体的にどういったことなのか。

5-1.jpg
茶葉は農作物である以上、年によって"出来"が異なるのは
容易に想像できる。
加えて、毎年"出来"が異なる生葉を荒茶にする工程
(蒸す+揉む+乾かす)が複雑に入り組んでいる。
これが意味することは、同じAさんが作る
 「去年の荒茶X」と「今年の荒茶Y」
は、ほぼ同じにはなり得ないという事実。
加えて、荒茶から仕上げ茶にする工程も存在する。
つまり、
 「蒲南茶荘が販売したい茶葉のみをピンポイントでPickUP」
することはほぼ不可能。
仮にあったとしても、蒲南茶荘が好む「蒸した火の強い茶葉」
はそう多く存在しないために、絶対量が足りないし、
長い目で見て「同じ味」を継続するのが困難。

補足)
 特に高級茶において、強く火の入れた茶葉は少ない。
 理由は簡単、単価の高いお茶の火入れを失敗すれば、
 茶葉を劣化させるだけでなく、損失も大きい。
 そういった観点でも、蒲南茶荘のそれは
 この業界の中でもかなり"レアな茶葉"といってもよい。


そこでこう考えてはどうだろう。
5-2.jpg
例えば、
 「味がよい茶葉AとB、香気がよい茶葉Cをブレンド」
である。
こうすれば、作柄や出来、仕上げによる"誤差"をカバーできる上に、
ある程度の分量も見込める。
何より最大のメリットは、味に深みが増すこと、そう
 『単品では満点でないような
  何かを生かして何かを犠牲にしている特徴的な茶葉でも、
  それらをブレンドすることで総合的に満点に近づける』
のである。


『ない部分を補うブレンド』

もちろん、その前に大切なコトを忘れてはいけない。
蒲南茶荘の味となりうる「特徴的な茶葉」を選定するコト。

そう、その作業がまさに"拝見"なのである。
ブレンドするモトとなる茶葉を選ぶこの作業、
間違いなく一番重要なのは言うまでもない。
熱湯を注ぎ、「茶葉の悪いところを見つけ出す」。
急須で飲むだけでは分からないような差異まで、
文字通り洗いざらし調べ上げ、
そして選び抜いているのだ。
5-3.jpg
補足)
 蒲南茶荘では、静岡掛川/菊川産をメインに
 数種類、多いものでは約10種類もの
 茶葉をブレンドしている。
 ちなみに、、、
 拝見で茶葉を見極めるには、少なくとも10年くらいの
 経験が必要と言われている。。。。

 次
 回
 最
 終
 回。

#本日もとてもうれしい記事を発見☆
#いつも本当にありがとうございます♪
タグ:蒲南茶荘
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コメント 48

みみちゃん

いやはや、すばらしい……。
やはりプロフェッショナルですね。
敬服します。
最終回も楽しみにしています。
by みみちゃん (2008-03-17 00:24) 

mami

すごい~・・!
最終回が楽しみです!!^^*
by mami (2008-03-17 00:28) 

sasasa

同じ種類の茶葉でも、
毎年出来具合が違うから、
毎年同じブレンドで同じ味という訳にはいかないんですよね。

by sasasa (2008-03-17 00:35) 

いけ麺

フムフム、そういう事だったのですね。納得です!そして、感動のフィナーレへ(^^♪
by いけ麺 (2008-03-17 00:38) 

摩亜

……凄いですね。
その『満点に近づける努力』に脱帽です。
by 摩亜 (2008-03-17 00:56) 

ぴょん

「特徴的な茶葉」の選定には、長年の経験と技術(?)が必要なんですね。
すごい。奥が深いです。
ブレンドってそういうことなんだ。。
すごい!!

by ぴょん (2008-03-17 01:06) 

ako*

お茶屋さんプレゼンのプロですねー☆
ぐんぐん引き込まれていきましたw
足りない部分をお互いに補って。。。
何だか人間の生き方と通じる感じがしますねー♪(^-^*)
by ako* (2008-03-17 01:55) 

清澄白河

抹茶とかグリーンティーが好きです。
by 清澄白河 (2008-03-17 03:06) 

BPノスタルジックカーショー

おはようございます。

大分勉強になりました。
今度から視点を変えてお茶がいただけそうです!!
by BPノスタルジックカーショー (2008-03-17 05:13) 

oko

ブレンドする事の意味がとても分かりやすいです。
こうやって今にたどり着いて行くのか・・・って
最終回は次ですね。
by oko (2008-03-17 06:28) 

Baldhead1010

素人でも採れたところが違うお茶は匂いが違うのが、何となく分かります^^
by Baldhead1010 (2008-03-17 06:50) 

sakamono

なるほど、年によって出来が違うと言われればその通りですね。その「誤差」のためのブレンドとは。勉強になりました。単にお茶っ葉を売っているだけではないのですね。
by sakamono (2008-03-17 07:05) 

mochamama

10種類もの茶葉のブレンドで仕上げているのですね。
by mochamama (2008-03-17 07:40) 

いとお

なるほどぉ~
すごいなかなか奥が深いですねぇ
最終回も楽しみにしております(^^)
by いとお (2008-03-17 07:46) 

Susanoo

気の遠くなる工程だな~
あてぇにはムリだ^^;
by Susanoo (2008-03-17 07:53) 

雀の涙

職人って、やっぱりスゴイと思う。
昔からの憧れ、目指すところでもあります。
何で極めよう・・・ww

by 雀の涙 (2008-03-17 08:51) 

sanjinsai

丁寧な説明で分かりやすいです。
プロの仕事は凄いですね。
by sanjinsai (2008-03-17 11:16) 

fullcon

明日、仕事が休みなので、寄らせてもらいます。
by fullcon (2008-03-17 12:10) 

セキグ

拝見。・・・・・ たいへんな技だと思います。
でも人間て不思議なもので、出来るようになってしまうんですね。
(時間と脳のいい関係とでもいうんでしょうか。)
by セキグ (2008-03-17 12:27) 

いわもっち

なるほど、なるほど。。
そこで、掛川とかに修行に行かれていたのですね。。
最終回の展開に期待!!
by いわもっち (2008-03-17 12:29) 

blume

( ̄∧ ̄)(_ _)フムフム・・・
蒲南茶荘さんのお茶じゃなきゃダメなのよぉ~
っていうところが分かってきました!!
最終回が待ち遠しい~。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。
by blume (2008-03-17 13:05) 

ゆっきぃ

なるほど。やはり奥が深いです。。。
10年の経験からスタートなんですよね;;;
こちらだと、お茶と言えば西尾みたいです。
by ゆっきぃ (2008-03-17 13:10) 

bokkusu

面白いなーと思って読んでたら、もう最終回ですか?

でもお店のブログって、実業の裏打ちがある分、さすがに実が有りますね^^。


by bokkusu (2008-03-17 13:24) 

SilverMac

お茶の知識が増えました。(^.^)
by SilverMac (2008-03-17 13:55) 

rotan

こんにちわ^^♪

お茶は奥が深いですね~。たまにしか飲まないから
毎日飲んで味の奥深さを知りたくなりましたよ^^
興味深い記事でした(*´ェ`*)

今日rotanはまた記事UPしてます(〃▽〃)
by rotan (2008-03-17 14:35) 

赤と青

ここを訪問すると、緑茶のかおりがします。
by 赤と青 (2008-03-17 14:43) 

miniyon

お茶はやはり静岡掛川ですね。
美味しいお茶をいただく、こだわりの時間を
ちょっと持ってみたくなりました^^v
by miniyon (2008-03-17 15:20) 

侘び助

雪洞さんの所により道をしてきました。
繋がる~広がる~いい世界・・・守らなきゃ~
by 侘び助 (2008-03-17 15:43) 

Delica☆

風邪で訪問をしばらくお休みしていたあいだに、
ディープな記事を書かれていたのですね☆
ますます、心してお茶を飲みたくなりました!
by Delica☆ (2008-03-17 15:48) 

johnny

おお~いよいよ最終回だ~~!!(笑)
by johnny (2008-03-17 19:06) 

孤高のバスケットマン

お茶に対する思いが伝わってきます。

『ない部分を補うブレンド』

というのが良いですね。。
バスケの連携にもつながると思います。

その考え方、頂きです!
by 孤高のバスケットマン (2008-03-17 19:25) 

せい

はじめまして。
主人がお茶屋さんのブログをよく見ているので遊びにきました。
素敵なお写真とともに お茶のことがとても良く書かれていて
グイグイ引き込まれてしまいました。
久々に緑茶が飲みたくなりました。
また遊びにきますね。
リンク頂いていきます。
by せい (2008-03-17 19:26) 

僕

本当にお茶を美味しく思えるいい記事ですね。

お茶の葉の出来、不出来を歳で例えるのは、
まるで葡萄酒のようですね。

勉強になります。
by (2008-03-17 19:53) 

mcphoto

実に大変な作業ですね。職人の粋を感じます。
by mcphoto (2008-03-17 19:53) 

HAL’S DADA

毎年出来が違う・・・
以前、農家の方のお話を聞いたときも、
『農業は(今年)失敗しても1年でリセットできる』
と聞いたことを思い出しました。
by HAL’S DADA (2008-03-17 21:25) 

tm-photo

なるほど、こういうご苦労があってはじめて美味しいお茶が飲めるのですね
by tm-photo (2008-03-17 22:08) 

poko

多いもので10種類もブレンドするんですか~。へぇー
次回が最終回ですか。
楽しみにしてますね!

by poko (2008-03-17 22:40) 

Ranran

ほえ~。出来は、いつも同じだと思ってました。
でも、言われてみれば確かにそうですよね~。
by Ranran (2008-03-17 22:45) 

ミスター・ピッチサイド

初めまして。nice!ありがとうございました!
お茶ってホントに深いですね~。勉強になります。
でも最近、消化器系の調子が悪くてほうじ茶ばかり飲んでます。
by ミスター・ピッチサイド (2008-03-17 22:49) 

こりこ

同じお茶には毎年、巡り会えるわけではないんですね。
確かに考えてみれば当たり前のことですけど、
知らないことでした!(>_<)
by こりこ (2008-03-17 22:58) 

(。・_・。)2k

勉強になるね(^^)
by (。・_・。)2k (2008-03-17 23:16) 

mieppi

拝見って、重要なことしてたんですね。
でも、それで、見抜けるってのわ、
やっぱり、プロの技なのでしょうね。。。
by mieppi (2008-03-17 23:29) 

miku

ほんとに奥が深いですねー


by miku (2008-03-18 00:02) 

タン・ロン

ブレンドに対する考え方はスコッチウイスキーのそれと同じですね
by タン・ロン (2008-03-18 00:11) 

nomusan

人間同士のつきあいもブレンドが大事かもね・・・。^^
by nomusan (2008-03-18 00:53) 

sira

おはようございます。
こんなに深いものとは思わずに毎日お茶のみしてます。
それにしても、このシリーズは見ごたえがありますね。
by sira (2008-03-18 07:30) 

Riyo-Lyon

お茶屋さんの説明、すんごくわかりやすいなあ。
それぞれの茶葉の長所を見極めて、ブレンドしてるんですね。
最終回はどんなおはなしかしら(◕ฺ‿◕ฺ✿ฺ)
by Riyo-Lyon (2008-03-19 00:58) 

ちか

いよいよお客様に提供するお茶作り!
お茶店としての手腕が問われる工程に突入!
お茶も、こうやって話を聞くと奥が深いですね。(^_-)
by ちか (2008-03-21 11:55) 

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